レインボー通信
◆2004年10月20日発行
(第6期−第3号)
郵政公社国際ボランティア貯金 レインボー・ホームを取材
毎年、お世話になり配分金をいただいている日本郵政公社で、プロモーション・ビデオの作成のために取材班が、2004年8月14、15日と2日間にわたってレインボー・ホームの子ども達の生活の様子や移動診療の活動を撮影するために、インドに訪れました。
8月14日の移動診療は、コルカタの郊外、アシュティ・シタラタラで行われました。
現地医師4人、検査技師3人の他、当協会の安野監事や『インド心の旅』のメンバーも参加し、348人の貧しい人達が、無料で診療を受けられ、現地の人にはとても喜んでいただきました。
また、皆様からいただいた古着も、日本から行ったボランティアさんの手で、現地の貧しい人達に一人ひとり手渡されました。
さて、郵政公社からは同じ事業に5年間、配分金を受けられるのですが、当協会の無料診療事業は今年が最終年度になります。来年度からはすべて自己資金で運営していかなければなりません。
今後いっそう、皆さんのお力添え、ご協力をお願いいたします。
「国際協力フェスティバル2004」に参加 〜10月2日(土)3日(日)日比谷公園にて〜 外務省、JICA、国際協力銀行、等の応援により行われた、最大規模のNGOイベントにレインボー国際協会も参加し、たくさんのボランティアさんが手伝ってくれました。感謝。
 長期ボランティア 小西淳子 レインボー日記
私が感じたレインボー・ホームの子ども達
こんにちは。小西です。日本は、お盆休みも終わられた頃でしょうか。
コルカタは、珍しく雨季続行中で、室内は洗濯物でいっぱいです。さて子ども達は、普段からよく『ねーねー。ここが痛いから、バンドエイドちょうだーい。』と言います。ほとんどの場合、大したことのないケガなんですが、妙に欲しがる子ども達。
かまって欲しいのか、バンドエイドが欲しいのか、2日に1回は必ず誰かが言ってきます。
なぜ小さい頃って、包帯やテープに憧れるのでしょうか。私も昔、ギプスがしたくて、たまらなかった…。この心理は、万国共通なのかなぁ。
さてレインボーホームでは、いつもと変わらず子ども達は、よく遊び、よくけんかをしています。けんかなんて、子どもは毎日しますが、時々ふだんより泣きながら、ムキになって怒っている時があります。
『どうしたの?』と聞いてみると『僕のお母さんの悪口を言った!!』と言うんです。異常に怒っているときの、ほとんどの理由がこれです。
やっぱり、こういうことが子どもにとって一番くやしいんですね。自分に対してどんなに嫌なことをいわれるよりも、自分のお母さんに対して汚い言葉を使われるほうが、子どもには我慢できないことのようです。
ただのけんかならいつものことですが、こういう理由を聞くと「あ、そうかぁ」と、少し胸がじ〜んとしてしまいます。
きっとこういうのは、日本の子ども達も同じですよね。
この間は、アシスとデバシスが兄弟でありながら、『僕のお母さんのことクッタ(犬)って言ったー!!』(犬は汚い言葉)と、けんかしていました。
『こら〜!あんたら兄弟でしょうが〜!』と私は言ってみましたが、怒りはおさまらないようでした。
子どもにとって、お母さんって何にも変えられない存在なんですね。
それにしても、お父さんのことで子どもがけんかするのはあんまり聞いたことないなぁ〜。このへんも日本の子どもとおんなじ?お父さんは、少々悪く言われようがどうでもいいのか‥‥。いやいや、そんなことないハズ‥‥うんうん。
『サンジュ』
姉にピンキー、妹にプリヤンカを持つ男の子です。くりくりした目がかわいいこの子は、普通と違う何かを持っている、と感じさせられる子で、もしかすると将来は、すごーいことをするんじゃないだろうかと、予感させられる子です。
とても活発で、元気いっぱいわんぱくっ子ですが、絵を描いたり芸術系も得意です。
リーマはよく『サンジュに色塗ってもらうー!』と言って、甘えています。
『ディリップ』
ナミタと男女の双子の男の子です。今年4月から、ミッション系スクールに通い始め、クラスも一つジャンプ・アップして、上のクラスへ進みました。
とてもいたずら好きで、お兄ちゃんたちのまねをすぐにして悪ガキぶりをは発揮しています。そしてすぐ泣きます。よく泣いています。涙は流しませんが、とにかく大声をあげて泣いて(いるふり?)います。彼は、男の子のデバシスが大好き‥‥。
怒られると、まず『にへっ』っと笑うのが双子のナミタと共通するところ。その後もっと怒られて、泣いてるんですけどねぇ。
『ナミタ』
ディリップの相方です。やっぱりよく泣きます。少々わがままな甘えんぼさんです。この双子とても声が似ていて、その声がまたとてもかわいい‥‥。レインボーに来たばかりの頃は、母国語のウルドゥ語しか知らず、ただ『マア』(おかあさん)としかしゃべれなかったそうです。
ナミタの変わったくせは、お昼寝の時いつも両手を両ほほにあてて寝ることです。まるで考え事でもしてるかのように、寝ています。そして、双子ともに変な作り笑い(?)をします‥‥。
『ソナリ』
ボルナリ、ルパリ姉妹の真ん中です。
ぽわ〜んとした感じの子で、たまに会話がかみ合わないことも!?ちょっと不思議な子です。そして、3度4度注意されても、なかなかやめないしつこさが持ち味で、三姉妹とも共通するところが有りマス。
ゲストさんが来ると、すぐに抱っこしてもらっています。ソナリは、泣いているとき、よくよだれを出していますが、ちなみにベンガル語でよだれは『ラーラー』と言うそうです。
『ビクラム』
インド人らしくない、穏やかな子で、人にゆずる≠ニいうことが、出来る子だと思います。でも残念なのはまわりの我が強い子に押されて、人にゆずっていると損をするって感じているんじゃないか、ということ。せっかく根に持っている、いいものをどうか失わずに大きくなって欲しいです。
さてビクラムは、とっても歌が上手です。男の子の中では、間違いなく一番上手といえるでしょう。普段からもよく歌っていますが、他にも絵を描くのが好きだったり、文科系?でも、外で元気にも遊んでます。最近は、時計もきちんと読めるようになって、うれしそうに時間をおしえてくれます。
『アシス』
レインボーではめずらしく集中力のある子で、勉強もよくできるようです。
怒ったときは、目を倍くらい開いていますが、笑うとくた〜っとしたたれ目になって、そのギャップがかわいいです。そのかわいさからか、大人からも子どもからも男の子からも(!?)よくキスされています。
何かわがままを言っていても、きちんとこちらが説明すれば分かってくれる子で、けっこうものわかりがいいです。
そして日本人のゲストさんや、大人にはすぐにくっついたり手をつないだりして、よって来る人なつこい子です。
将来はレインボーのオフィスで働くんだそうです。さて、願い叶いますでしょうか☆
『デバシス』
アシスの弟です。でもアシスほど大人にくっついてきません。自分達で遊んでいるタイプです。
とても理解の早い子で、大縄跳びで8の字≠フ飛び方を教えたときにも一番に分かってくれました。こういうところは、兄弟どおしでとても似ているようです。
デバシスより年下にディリップ(別ページ参照)という男の子がいますが、彼はデバシスがなぜかとても大好きです。いつもデバシス兄ちゃんにくっついて、デバシスがけんかをしていれば、自分も一緒になって相手をやっつけ、週一回のチキンカレーの日にはデバシス兄ちゃんに、こっそりお肉をあげています。なんか、見ていて微笑ましい。末っ子だけど、いいお兄ちゃんのようですよ。
『リーマ』
31人のこどもたちの中でも、レインボー古株メンバー(6番目)の一人です。モデル系のきれいな顔をしていますが、体はとっても小さく細くて、なかなか大きくなりません。軽い、軽い。
性格はかなーり気が強く、けんかをしても相手を泣かせることが多いです。そして人一倍さびしがりやで、いつもボランティアに飛びついて、抱っこしてもらいたがっています。
よくかまってもらおうと、人のサンダルをかくしたり甘えん坊な子で、気にくわないことがあると、ひどく暴力的になってしまいます。
怒られれば怒られるほど反抗的な目になって、まだまだ心に癒されていない傷があるように感じる淋しさの塊りみたいな子です。
2004年2月からレインボー・ホームで、長期ボランティアをしてくださった小西淳子さんは引退し、インド一人旅にでかけました。ごくろうさま。メーリング・リストに寄せられた彼女の『お便り』は、「子ども達の様子がよくわかる」と好評でした。今後のレインボー通信でも、さかのぼって載せていこうと思います。
 お知らせと報告
インド・コルカタの駐在員募集!
三年近く、現地駐在員として勤めていた池田が、都合によって退職しました。それに伴い、新しくコルカタで働いてくれる駐在員を募集しています。待遇は青年海外協力隊と同程度です。それに渡航費用と、当協会で定められた渡航保険料が支給されます。
資格は健康であることの他、英検準2級以上の語学力(必ずしも資格がなくてもよい)、パソコンでワープロ、表計算、Eメールが少しはできること。少なくとも2年間仕事に従事できること等があります。詳細は事務局までお問い合わせ下さい。
ボランティアさん募集 府中NPO祭り
☆日時: 11月27日(土)10:00〜17:00 ☆場所: 京王線府中駅駅前(新宿から特急で20分)府中グリーンプラザ ☆仕事の内容: バザー・インドグッズ販売・パネル展示など、リフレット配布等
平塚で五十嵐薫講演会
当協会代表の講演会が、神奈川県平塚で行われます。
☆日時: 11月23日(土)午後2時から ☆場所: 松原公民館2FホールJR平塚(神奈川県)駅、徒歩7分 ☆入場料: 無料 ☆演題: 『マザーテレサとインドの貧しい子どもたち』 ☆参加申込先: ICFインド子供基金(小谷野)TEL.0463-22-7886
*** 編集後記 ***
ずいぶん前ですが八月インドに行く前日、妻と一緒にテレビで明石家さんまが主演の「さとうきび畑の唄」を見ていました。米軍の沖縄上陸が始まる日、戦争で死んでゆくお父さんと息子が夜明け前の浜辺で話していました。
「お父さんはどうしていつも、ふざけているんですか?」お父さんは、「人は笑っていると優しくなるんです。幸せな気持ちになるんです」
お父さんは、これから死んでゆく息子、昇に聞きます。「お前の幸せは?」「腹いっぱい母さんのご飯を食べることです」
森山良子の「さとうきび畑の唄」で「ざわわ」は六十六回も繰り返されます。繰り返されてきた人類の悲しみなんだと思います。正しい日本語表現ではないかもしれないけど、私はかつて「かなしみ」という字は「愛しみ」と表していた本をみかけたことがあります。
天は、人の命が遠ざかってしまい、そばにいた人を愛することができなくなったときに、「悲しみ」を与えたのかもしれません。いいえ、むしろ天は先に人間に「悲しみ」を与えて、そばにいる人の命を愛することを教えたのだと思います。
私はレインボー・ホームの子ども達に腹いっぱいご飯を食べさせてあげたい、と思いながら終戦記念日を迎える前日本でこのドラマを見ていました。
八月十五日の終戦記念日は、インドの独立記念日です。この日、私は子ども達と一緒にレインボー・ホームで世界の平和を祈っておりました。どうか戦争のない世の中、平和な世の中になりますように。(五十嵐)
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